DVD4RAM - DVD-RAM Utility Version 1.01a edition #02
(C) Copyright 2003, taro

 DVD4RAMはDVD-RAMディスクに、ISO9660形式等のCD/DVDイメージを書き込むためのWindows 2000/XP用(*1)ユーティリティソフトです。
 CD/DVD書き込みソフトで作成したイメージファイルをDVD-RAMに書き込むことで、DVD-RAMをDVD-ROMのように使うことができます(*2)
 また、DVD-RAMディスクを消去する機能と、ドライブの性能を測るベンチマーク テスト機能もあります。
 ベンチマークはDVD-RAMドライブでなく、他のCD/DVDドライブやハードディスクにも対しても利用できます。

*1  Windows 95/98/Meでは正常に動作しません。
*2  イメージの種類やフォーマット、OSによってはこの方法で作成したDVD-RAMは読めないことがあります。
 特にWindows 95/98/Me/2000でPanasonicやB.H.AのDVD-RAMドライバを使っている場合、形式によっては読めないことがあります。ただし、DVD-RAMドライバを使っていない場合や、DVD-RAM読込対応のDVD-ROMドライブでは読めることが多いようです。

 DVD4RAMは使い方を誤るとディスクに格納されているファイルやデータを完全に消してしまいます。
 また、DVD-RAMだけでなく条件によってはハードディスクに対しても実行可能です。
 作者はこのプログラムを使用したことによって生じた損害はまったく保証できません。
 プログラムの動作や内容を十分理解した上で、自己責任の上でご利用ください。


  1-1 概要

 通常、DVD-RAMディスクは論理フォーマットにUDF1.5/UDF2.0/FAT32を使い、専用のCD/DVD書き込みソフトを使うことなくフロッピィディスクやハードディスクと同じようにファイル操作できます。しかし、B.H.AのCD/DVD書き込みソフト B's Recorder GOLDを使うとDVD-RAMをDVD-R/RWと同じように書き込み可能で、B's Recorder GOLDが認識できる形式であればイメージファイルをDVD-RAMに書き込むこともできます。
 ただし、イメージファイルの形式によってはB's Recorder GOLDではDVD-RAMに書き込みできないこともあります。

 DVD4RAMでは形式は無視して、DVD-RAMにイメージファイルを書き込みするようになっています。このため本来ではサポートされていない、CD-ROM用ISO9660形式のイメージファイルをDVD-RAMに書き込みすることもできます。
 DVD4RAMではイメージファイルの形式や中身についてはまったく検証していないので、書き込みが完了しても実際には使えない(読めない)ディスクになってしまうこともあります。
 しかし、うまく利用すればブータブルCDのイメージをDVD-RAMに書き込んで、実際にブートさせることも可能です。

 実はLinux等が使えるならddコマンドを使うことで、イメージファイルを簡単にDVD-RAMに書き込みすることはできるのですが、Windows上でも手軽に実行できるものが欲しいので作ってみました。
 ついでに、ディスク消去機能とベンチマーク テスト機能もつけています。

 DVD4RAMのディスク消去は、先頭から64Kバイトの領域をゼロフィル(0で埋める)という単純な処理ですので、あっという間に終わります。これでほとんどのOSやアプリケーションからは、未フォーマットのディスクとして認識されます。
 ただし、DVDで採用されているUDFは、ディスクの最後にもアンカーボリュームがあって、これを見ているOSやアプリケーションでは、不完全なディスクとして認識される可能性があります。

 ベンチマーク テストは、主にデータ転送速度を調べるための機能です。DVD4RAMでは読み込み性能だけを調べています。書き込みテストはディスクに内容を破壊して危険ですのでサポートしていません。
 このテストはDVD-RAMドライブたけでなく、CD/DVDドライブやハードディスクに対しても実行できます。
 この機能は以前に作成したDevTestコマンドと同じものです。DevTestはコンソール用プログラムですが、コマンドラインに指定することで細かなパラメータを指定・調整することができます。興味のある方は、DevTestも参考にしてください。
 DevTestは以下のWebページからダウンロードできます。
http://www.runser.jp/softlib.html


  1-2 ファイル構成

ファイル名 説明
dvd4ram.exe 実行プログラム
dvd4ram.htm 説明(本ファイル)


  1-3 実行環境


  1-4 使用、転載、再配付について

 このプログラムの著作権は作者が保持しています。
 以下の条件に従って自由に使用してください。

  1.  著作権表示を変更しないこと。
  2.  このプログラムを使用したことによって生じた損害はまったく保証しない。
  3.  作者はこのプログラムに不備があっても、それを訂正する義務を負わない。
  4.  収録されているすべてのファイルを一括して配付すること。
 感想・障害報告等、作者への連絡は、

e-mail taro.kobayashi@nifty.com

まで、願いします。
 電子メールでのお問い合わせは返事が遅れたり、あるいは返信のメールが行かないこともありますので、予めご了承ください。
 転載、再配付については作者の許諾を得る必要はありません。


  2-1 インストール、実行方法

 ハードディスクへの複写やスタートメニューへの登録等、インストール プログラムは用意していませんので、収録ファイルを適当なフォルダに格納して、Windowsのマイコンピュータやエクスプローラから実行ファイルdvd4ram.exeを実行してください。


  2-2 操作方法・使い方

 DVD4RAMを起動すると、最初に自動的に接続されているドライブを調べます。
 画面のリストボックスから操作したいドライブを選択して、操作ボタンをクリックしてください。
 イメージ書込とディスク消去はディスクやカートリッジの交換可能なリムーバブルドライブに対して実行できます。リムーバブルドイブであれば、DVD-RAMドライブ以外でも操作できます。
 ディスクがセットされていないドライブは操作できないのでディスクを交換したり後からセットした場合、[ドライブ検索]ボタンをクリックしてください。

■ イメージファイルをDVD-RAMに書き込む

  1.  ドライブ一覧からイメージファイルを書き込みするドライブを選択して、[イメージ書込]ボタンをクリックします。
  2.  ファイルダイアログが開くので、書き込みするイメージファイルを選択・指定します。
  3.  確認のダイアログが表示されるので、書き込みを開始する場合は[はい]ボタクをクリックします。
 次のエラーが発生した場合、
書き込み先のデバイスを開くことができません。
他のアプリケーションで使用中の可能性があります。
「注意・制限事項」を参考にしてください。

 イメージファイル書き込み後は、いったんディスクを取り出さないとWindowsのエクスプローラやマイコンピュータに書き込み内容が反映されないことがあります。

■ ディスクを消去する

  1.  ドライブ一覧からディスクを消去するドライブを選択して、[ディスク消去]ボタンをクリックします。
  2.  消去内容をファイルに保存しておくかどうか選択します。消去内容を保存しておくと、後で消去を取り消してディスク内容を復元することができます(*1)。
     保存する場合は[はい]ボタンをクリックして、ファイルダイアログが開くので保存するファイル名を入力・指定します。
     保存しない場合は、[いいえ]ボタンをクリックします。
  3.  本当にディスクを消去するかどうか確認を求めてきますので、消去する場合は[はい]ボタンを、しない場合は[いいえ]ボタンをクリックします。
 次のエラーが発生した場合、
書き込み先のデバイスを開くことができません。
他のアプリケーションで使用中の可能性があります。
「注意・制限事項」を参考にしてください。

 ディスク消去後は、いったんディスクを取り出さないとWindowsのエクスプローラやマイコンピュータに書き込み内容が反映されないことがあります。

*1  他のアプリケーションでフォーマットする等、ディスクに何らかの書き込み行った場合は復元できません。
 保存ファイルから復元する場合はイメージファイルを書き込む操作と同じで、[イメージ書込]ボタンをクリックして、消去内容を保存したファイルを選択・指定します。

■ ベンチマーク テスト

  1.  ベンチマーク テストを行うドライブを選択して[ベンチマーク]ボタンをクリックします。
  2.  ベンチマーク テストを実行するかどうか確認を求めてきますので、実行する場合は[はい]ボタンを、しない場合は[いいえ]ボタンをクリックします。
  3.  ベンチマーク テストが終了するまで数分かかり、終了すると結果が表示されます。
     結果をクリップボードにテキストとしてコピーしたい場合は、[結果をクリップボードにコピー]ボタンをクリックします。
     [OK]ボタンをクリックすると元の画面に戻ります。


  3-1 ベンチマーク テストについて

 ベンチマーク テストには、次の7つのテスト項目があります。

No. テスト 説明
(1) Test Unit Ready コマンド Test Unit Ready コマンドの実行時間
(2) No Motion Seek コマンド 論理ブロック0 へのシークの繰り返し実行時間
(3) 平均回転待ち時間 平均回転待ち時間
(4) シーケンシャル シーク 連続した論理ブロックへのシークの実行時間
(5) ランダム シーク ランダムな論理ブロックへのシークの実行時間
(6) シーケンシャル リード 連続した論理ブロックのリードの実行時間
(7) ランダム リード ランダムな論理ブロックへのリードの実行時間

 テスト 1〜5 はドライブによってはコマンドをサポートしていないために実行できなかったり、実行できても本来の動作をしないために不正確なテスト結果を表示する場合があります。特にコマンドをサポートしていないのに一見正常に終了する場合、テスト結果が1ms以下になる等、不正確な結果を表示する場合があります
 テスト2,4,5はSeekコマンド、テスト3はVerifyコマンドを使用しますが、これをサポートしていない場合はReadコマンドで代用します。その場合、計測結果には「Readコマンド使用」と表示されます。

 テスト 4のシーケンシャルシークは、本来なら1トラック分だけ移動しなければならないのですが、Seekコマンドは論理ブロックアドレスで指定するため1トラックあたりのセクタ数を知る必要があります。しかし、本来の1トラックあたりのセクタ数はアプリケーションからはわからないので、Windowsのドライバが返すドライブ・ジオメトリ(IOCTL_DISK_GET_DRIVE_GEOMETRY )から移動セクタ数を決めています。ドライブ・ジオメトリが取得できない場合には32セクタとします。

 テスト6 Sequential Read は、先頭トラック(スタート)と最終トラック(エンド)の2箇所で計測し、2つの平均も結果として表示します。先頭/最終トラックは論理ブロックアドレスの大小で決めていますので、実際のディスク上の外周にあたるか内周にあたるかはドライブによって異なります。最終トラックについてはドライブ容量に換算して5%内側の論理ブロックアドレスから計測します。

 テスト 6〜7 はセクターサイズ単位、 16384バイト単位、最大バッファサイズ65536 バイト単位の3回、3秒間に何バイト転送できたか調べてデータ転送速度を求めています。セクターサイズはハードディスクの場合は 512バイト、CD/DVDでは2048バイトです。したがって、ハードディスクでは 512/16834/65536バイト単位、CD/DVDでは2048/16384/65536バイト単位での転送速度を計測します。


  3-2 注意・制限事項


  3-3 参考

 DVD4RAMを制作にするにあたって次の資料/書籍/ソフトウェアを参考にました。
参考にしたプログラム/資料


  3-4 変更履歴