1997.12 System update notes
-- 1997年12月のシステム・アップデート・ノート
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1997.12.28 ネットニュース購読環境の改善
1997.12.21 100Base-TXに移行

1997.12.28 ネットニュース購読環境の改善

 今までは gnspool というツールでネットニュースの記事を取得してオフライン版 WinVn を使って記事を読んでいました。gnspool は DOS/Windows用も UNIX用もあって、どちらの環境からでは同じように使えるので重宝していました。プロバイダのニュースサーバーから記事を取り寄せてくる環境としては特に不満はなかったのですが、扱う記事数が増えてくると WinVn の動作が我慢ならないほど遅くなります。うちでは gnspool非力なLinux マシンarnhem)で動かして、Windowsマシンからは samba 経由で記事を読んでいたことも影響していると思います。samba は UNIX を DOS/Windows のファイル/プリントサーバーとして使うためのソフトで便利なのですが、ファイルを読み込む速度がちょっと遅いのが難点なのです(書き込み速度はまぁまぁです)。

 そんなことがあって、これを改善しようとまずは leafnode というツールを試してみました。
 leafnode は簡易的なニュースサーバーとして機能するため取得してきた記事は通常のニュースリーダーを使って読むことができます。leafnode は設定が非常に簡単でプロバイダのニュースサーバー等、数ヶ所ほど設定を行うだけで使えてしまいます
 leafnode は機能は十分な上に設定も簡単ということでさっそく動かしてみたのですが、ち〜と困った点がありました。それは、記事を取得してくる速度が遅いことです。どうも動作を見ていると記事のキャンセルされた記事などの欠番を読みにいっているようで、1つのニュースグループにつき10〜20分かけて取得してくる記事はたったの数個という状況です。何か設定が悪いのかと思ったのですが、leafnode には設定個所なんてほとんどないので、どうもよくわかりません。
 もうひとつは複数のニュースサーバーから記事を取得してくる方法がわからないという点も問題でした。記事を取得する速度が遅いのは我慢できても、複数のニュースサーバーから記事を取得できるかどうかは僕にとっては大きな問題なので、結局 leafnodeの使用はあきらめてしまいました。

 一時は gnspool に戻そうかと思ったのですが、最終手段として inn + suckという環境を試すことにしました。
 inn というはニュースサーバーでして、プロバイダでもよく使われています。普通のニュースサーバーは予め決められたサイトから記事を配送してもらうのですが、個人のダイアルアップ環境ではそんなことしてもらえないので、suck というツールを使ってプロバイダのニュースサーバーから記事を取得して、自前のニュースサーバーに記事を送り込みます。inn + suck という環境では自前のニュースサーバーを立ちあげることになるので、ほぼなんでもできてしまいます。その代り設定や保守はちょい面倒です。
 inn を立ちあげるだけでも一苦労だったのですが、なんとかクリアして動くようになりました。複数のニュースサーバーからの記事の取得ももちろん可能ですし、記事を取得する速度も速いと思います(その分、プロバイダ側のニュースサーバーには負担が大きいようですけど)。
 inn はニュースサーバーですから取得した記事を読むときには、通常のニュースリーダーがそのまま使えます。
 これで正月がほとんどつぶれてしまいましたが、満足のいくネットニュース購読環境ができあがりました。

【参考資料】

○やまだ あきら、はね ひでや共著 「Networking Linux」 (アスキー出版局)

inn

ftp://ftp.isc.org/isc/inn/
ftp://ftp.win.or.jp/pub/networing/news/inn/

suck

ftp://sunsite.unc.edu/pub/Linux/system/news/transport/

leafnode

ftp://sunsite.unc.edu/pub/Linux/Incoming/

gnspool

ftp://ftp.omronsoft.co.jp/pub/misc/gn/

samba

http://samba.bento.ad.jp/


1997.12.21 100Base-TXに移行

 10Base-T/100Base-TX 自動認識ポートを4つ持ったというスイッチングハブ PLANET の FHSW-4040N を衝動買いしてしまいました
 うちの家庭内LAN はPC/AT 系が10Base-T でFM TOWNS系は10Base-2 だったりして、すべてのマシンを100Base-TXにするわけにはいかないのです(TOWNS用の100Base-TX対応ネットワークカードなんて絶対でないだろうし)。こんなとき10Base-T/100Base-TX自動認識ポートを持つスイッチングハブがあれば両者が混在したLAN を簡単に構築できるのです。
 しかし、スイッチングハブはとにかく値段が高い。数千から数万円で出ているハブはリピータハブと呼ばれているものです。スイッチングハブはリピータハブと比較すると同じポート数でも倍以上の値段がします。以前はとても個人で買えるものではなかったのですが、最近はなんとか買える値段で100Bsae-TX対応のスイッチングハブが出てきました。その中のひとつが今回買った PLANET の FHSW-4040Nです。
 100Base-TX用のリピータハブには10Base-Tを接続することはできませんが、10Base-T/100Base-TX自動認識ポートをもつスイッチングハブなら10Base-T/100Base-TX どちらでも接続できます。
 100Base-TX 対応のネットワークカードは PLANET の FNW-9601-T が安かったので、とりあえずこれを2つ用意しました(あとになって安さにつられて買ったが失敗だっだとわかるのですが)。まずは、サーバーマシン(marree)とメインで使っているクライアントマシン(draken)を100Base-TX対応にするつもりです。

 ネットワークカードをサーバーマシンに取り付けようと本体ケースを空けて愕然、PCIスロットの空きがありませんでした。すっかり忘れていたのですけど、このマシンはPCI/ISA共用×1、PCI×1、ISA×2という構成なのです。PCI スロットにはビデオカードとSCSIカードが装着されています。この2つはどう考えても外せません。
 あれこれ悩んだ挙げ句に出た結論は、ビデオカードをISA にするということで、すぐさま秋葉原に出かけてワゴンセールのジャンク品でISAのビデオカードを購入してきました。
 最終的にPCI スロットはSCSIカードと100Base-TX 対応ネットワークカードが、ISAスロットには、ビデオカードとCD-ROM接続用のSCSIカードが接続された状態としてきっちりと収まりました。ちなみに、このマシンはオンボードで最初から10Base-T用のネットワーク機能を持っているので、これはスロットを使いません。

 これでやっと100Base-TXを体験できるとサーバーを起動したのですが、グラフィックの描画が異様に遅いのでびっくりました。そのときはISAのビデオカードってこんなに遅いのかと思っただけだったのですが実は…。
 とにかくサーバーはちゃんと起動したことだし環境を整えようと、新しいネットワークカードのドライバだけインストールしました。ビデオカードはVGAのままで使うつもりだからドライバは必要ありません。
 クライアントのほうも同じようにドライバをインストールして、いよいよ100Base-TXを体験だと思ったのですが、なんか調子が悪いのです。
 サーバーからファイルを読み込む分には問題ないし確かに速いようですが、クライアントからサーバーにある程度の大きさのデータを送信すると、サーバーが飛んでしまいます。早い話、ネットワークにある程度の負荷をかけるとサーバーマシンのWindows NT Server 3.51がいとも簡単にハングアップしてしまって、もうリセットするしかない状況になります。
 この状況は何をやっても改善しないので、ビデオカードかネットワークカードが怪しいという結論に達しました
 ビデオカードはジャンク品で確かに怪しいのですが、ネットワークに負荷を与えたときに落ちるという状況からして、ネットワークカードも怪しいということで、次の日再び秋葉原に出かけて別のISAのビデオカードと、別のネットワークカード PLANET の ENW-9501-F を調達してきました。
 それで、サーバーマシンのネットワークカードを PLANET のENW-9501-F に交換したら、今までの不調がウソのように改善されました。とろとろだったグラフィックの描画もなんだかマシになりました。ネットワークカードのドライバの出来があまりよくないせいで、ソフトに負担をかけていて、それでグラフィックが遅くなったり、落ちたりしていたのではないかと思うのですが、はっきりした原因はわかりません。とにかく、ちゃんと動くようになったのでよしとします。
 ちゃんとしたベチンマークはとっていないのですけど、100Baes-TXだとファイルの転送速度は5〜6Mバイト/秒くらいは出ているようです。10Base-Tだとこの速度は絶対に出ません。このくらいネットワークの速度が出ると、サーバーマシンのディスク性能に影響するようで、サーバーマシンからの読み込み速度はそこそこ安定して5Mバイト/秒程度は出ているのですが、サーバーマシンへの書き込みは2〜3Mバイト/秒しかでないこともあります(それでも10Base-Tよりは速いのですけど)。なんだか、サーバーマシンのSCSIハードディスクをULTRAだかWIDEだかに強化したくなってきました。

 サーバーマシンで問題のあったネットワークカード FNW-9601-T は、今は別のマシンに接続して使っていますが、こちらは何も問題ありません。
 ネットワークの偉い人の話では、ネットワークカードはやっぱりDEC の 21140チップ搭載でDEC 純製が一番だそうです。僕の場合は、DEC 純製はち〜と高かったのでけちってPLANET ENW-9501-F にしてしまいましたが、もちろん DEC 21140チップ搭載です。

1998.04.26 追記

 PLANETPLANEX に社名変更( 関連記事)しちゃいましたけど、FNW-9601-T がうまいこと動かなかったのは、複数のデバイスで IRQ がシェア(共有)されていたのが原因のような気がしてきました。
 ドライバが対応していれば IRQ のシェアはできるはずなんですが、FNW-9601-T 用のドライバは IRQ のシェアに対応していないのではないかと思います。
 もう一回、ネットワークカードを差し替えてまで試そうとは思いませんが、Windows NT Server で動かないことはなさそうです。

【参考資料】

○プラネットコミュニケーションズ

http://www.planetcom.co.jp/

 FHSW-4040N

http://www.planetcom.co.jp/product/swi100_j.htm#FHSW4040

 FNW-9601-T

http://www.planetcom.co.jp/product/nic_j.htm

 ENW-9501-F

http://www.planetcom.co.jp/product/nic_j.htm

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