2004.12 System update notes
-- 2004年12月のシステム・アップデート・ノート
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このページの記事一覧
2004.12.26 Linuxマシン 不良セクタ発生
2004.12.15 200G HDD×2 VT6410 IDE RAID
2004.12.10 IDE HDD Deskstar 7K250 & 7K80 購入
2004.12.06 テレビ録画パソコン再構築
2004.12.05 smartmontools & RRDtool ハードディスク監視


2004.12.26 Linuxマシン 不良セクタ発生
 先日、いつものようにWebサイトを適当に見ていると、突然どこにも接続できなくなりました。
 内部のLANかルータか、外のプロバイダが落ちたのかと思いましたが、ネットワークはどれも正常でした。

 それで調べてみると、Linuxマシン(venom V)のプロクシ サーバが落ちたようです。
 プロクシ サーバは使わなくてもWebブラウズは可能なのですが、うちではキャッシュと広告カットのためにプロクシサーバを使っています。
 Linuxマシン自体は動作していますが、何故かプロクシサーバが落ちてしまいました。

 さらに調べてみると、Linuxの/usr配下にマウントしているパーティションというかハードディスクがエラーのために、読取専用モードになってしまったようです。
 先日からS.M.A.R.T.に使ってハードディスクを監視していますが(関連記事)、Current_Pending_Sector のRAW VALUEが2つあったので、読めない不良セクタが2つ発生したようです。

 とりあえずは、fsckコマンドでファイルシステムの不良ブロックリストに追加して、不良セクタを使わないようにして復旧させました。
 一応、devtestコマンドでハードディスク全体をフルスキャンしてみましたが、不良セクタは2つだけですし、これ以上増えることもないようなので、このまま様子をみることにしました。
 もちろん、念のためにバックアップはとってあります。

 しかし、ハードディスクは数個の不良セクタが発生しても、すぐに不良品と決めるわけにはいきません。以前にも書きましたが(関連記事)、ハードディスクはリフレッシュやリアサインという機能があり、軽微なエラーは運用中に自動的に修正されます。
 今回のように読み取りできなかった不良セクタでも、新しくデータを書ければ正常に使えることがあります。実際、該当の不良セクタにデータをピンポイントで書き込みしてみましたが、特にエラーにはなりません。その後はちゃんと読み取りも可能です。書き込み前と書き込み後のS.M.A.R.T.情報を比較すると不良セクタ(Current Pending Sector)は2個→0個となり、代わりに交換セクタ(Reallocated Event Count)が2個増えました。ようするに、不良セクタは予備領域と交換されて、正常化したわけです。

 S.M.A.R.T.による診断でも数個の不良セクタでは診断の目安となる通常の値(Normalized Value)は大きく変化しないので、大きな障害とは見なさいことがあります。  しかし、不良セクタはたった1つでもデータの損失につながるので発生場所によっては致命傷になります。
 実際、今回は不良セクタを含むパーティションが読取専用モードになってしまい、いくつかのプログラムやサービスが止まってしまいました(幸いすぐに発見して、重要なデータの損失はありませんでしたが)

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2004.12.15 200G HDD×2 VT6410 IDE RAID
 メイン デスクトップ マシン(crusader III)のデータ保存用ハードディスクを120Gバイト2台体制から、200Gバイトハードディスク2台でのRAID0(ストライピング)に変えてみました。
 ハードディスクはMaxtor DiamondMax Plus 9 6Y200P0(ATA133,7200rpm)を2台、IDE RAIDコントローラはマザーボード(ASUS P4P800 Deluxe)に載っているVT6410を使いました。

 数100Kから数Mバイトのファイルをたくさん可能するファイルで、シーケンシャル アクセス性能よりはランダム アクセス性能を重視したかったので、ストライプサイズはなるべく大きく設定したかったのですが、VT6410 IDE RAIDの設定には64Kまでしかありませんでした。
 以前調べた結果( 関連記事)からもストライプサイズが大きいほうがランダム アクセスに有利なのは確実です。

 一応、いつものDevTestでのベンチマークテストの結果を載せておきます。ストライプサイズは64Kに設定しています。
 比較参考のため以前テスト( 関連記事)したSATA RAIDでのストライプサイズ64K/128Kでの結果を載せています。使用したハードディスクは同じですが、パラレルATAハードディスクをSATAに変換して使用しています。

DevTest Benchmark Test
TEST VT6410 RAID
64K
SATA RAID
64K
SATA RAID
128K
Sequential Read/Start 512B 22339.3kB/s 3554.5kB/s 3532.5kB/s
16384B 97117.2kB/s 61603.8kB/s 61869.1kB/s
65536B 106286.8kB/s 93155.4kB/s 94183.6kB/s
Sequential Read/End 512B 22171.3kB/s 3455.4kB/s 3457.5kB/s
16384B 84594.4kB/s 61176.0kB/s 60443.4kB/s
65536B 84528.9kB/s 83254.4kB/s 81554.3kB/s
Sequential Read/Ave. 512B 22255.3kB/s 3505.0kB/s 3511.9kB/s
16384B 90855.8kB/s 61389.9kB/s 61156.3kB/s
65536B 95407.8kB/s 88204.9kB/s 87868.9kB/s
Random Read 512B 38.2kB/s 38.5kB/s 37.5kB/s
16384B 1153.4kB/s 1116.4kB/s 1119.7kB/s
65536B 3956.9kB/s 3608.5kB/s 3698.1kB/s
Sequential Write/Start 512B 3322.1kB/s 2445.9kB/s 2498.6kB/s
16384B 78414.8kB/s 52752.7kB/s 52618.8kB/s
65536B 02895.7kB/s 77050.0kB/s 76948.0kB/s
Sequential Write/End 512B 3634.3kB/s 2444.4kB/s 2503.3kB/s
16384B 78663.3kB/s 53671.6kB/s 51564.2kB/s
65536B 86017.2kB/s 78006.4kB/s 63845.6kB/s
Sequential Write/Ave. 512B 3478.2kB/s 2445.2kB/s 2500.9kB/s
16384B 78539.0kB/s 53212.1kB/s 52091.5kB/s
65536B 94456.4kB/s 77528.2kB/s 70396.8kB/s
Random Write 512B 115.2kB/s 95.1kB/s 85.3kB/s
16384B 2974.6kB/s 2382.4kB/s 2461.6kB/s
65536B 7129.6kB/s 5890.0kB/s 7006.3kB/s
Random Read/Write BENCHMARK
TEST VT6410 RAID
64K
SATA RAID
64K
SATA RAID
128K
50:50 Read Speed 1236.1kB/s 1207.7kB/s 1346.1kB/s
Write Speed 1276.1kB/s 1246.7kB/s 1406.0kB/s
Read Count 38.0io/s 36.7io/s 41.3io/s
Write Count 39.3io/s 38.3io/s 43.0io/s
90:10 Read Speed 1890.2kB/s 1639.4kB/s 1772.4kB/s
Write Speed 187.9kB/s 139.5kB/s 167.8kB/s
Read Count 58.3io/s 50.0io/s 54.7io/s
Write Count 5.0io/s 4.0io/s 4.7io/s
10:90 Read Speed 371.4kB/s 309.7kB/s 347.9kB/s
Write Speed 3815.4kB/s 3183.4kB/s 3607.7kB/s
Read Count 11.0io/s 9.0io/s 10.0io/s
Write Count 117.7io/s 98.0io/s 111.3io/s

 SATA変換をかましている場合と比較するとVT6410は512バイトという小さな単位での読み込みが速いようです。
 そのせいか、ランダム リード/ライト テストでの、読み込みはVT6410のほうが良い結果が出ています。
 ただし、512バイトとか小さなサイズでシビアな速度を要求されるケースは少ないので、全体としては似たような傾向かと思います。
 やはり、ストライプサイズはVT6410でももう一段階大きい128Kバイトが欲しかったところです。

【参考資料】

Maxtor

http://www.maxtor.com/

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2004.12.10 IDE HDD Deskstar 7K250 & 7K80 購入
 最近は容量200Gバイトを超えるハードディスクも安くなってきたので、データ保存用のハードディスクは予備の予備の予備くらいまで確保してあって余っているくらいです。

 そろそろ24時間稼動マシンのハードディスクを交換しようと思っていますが、容量的には40Gバイトもあれば十分です。
 どうせデータ用ドライブを別個に用意しますから、OSやアプリケーションを格納するハードディスクの容量は数10Gバイトあれば十分です。
 しかし、容量100G以下のハードディスクは容量あたりの値段だと割高になってしまうので、もう2年くらい購入していません。

 実験的にOSやアプリケーションをインストールして試すこともよくありますが、そんな用途に数100Gバイトもある大容量ハードディスクは必要ありません。
 昔買った10〜60Gバイト程度クラスのハードディスクがかなりあるので実験用にはこれで十分なのですが、常用するPCに何年も前のハードディスクを使うのは不安ですし性能的にも劣ります。
 それで、新しくハードディスクを調達してくることにしました。

 今でも40Gバイトのクラスのハードディスクは入手できますが容量単価だと割高になってしまうので、80Gバイトクラスで探すことにしました。
 あと、容量が大きすぎでも無駄になるだけで特に問題はないので、手ごろな160Gバイトクラスのハードディスクもついでに買っておきました。

 それで購入したのが日立グローバルストレージテクノロジーズ Deskstar 7K80 HDS728080PLAT20(80GB, Ultra ATA/133, 7200rpm, Buffer 2MB)と、Deskstar 7K250 HDS722516VLAT80(160GB, Ultra ATA/100, 7200rpm, Buffer 8MB)です。それぞれ、2台づつ購入しました。通信販売で購入しましたが、とあるショップでは限定商品で1台づつしか購入できなかったので、S店とT店の2つのショップに発注しました。ほぼ同時に発注して、2店とも翌日には発送したというメールが届きましたが、河童とペリカンの差かどうかしりませんがS店のほうが1日早く届きました。

 そんなことはともかく、いつものようにDevTestによるベンチマーク テストを実行しておきました。7K250 HDS722516VLAT80は以前にも購入してベンチマークは実行しましたが( 関連記事)、7K80 HDS728080PLAT20は今回が初めてです。
 比較用にHGST 7K250 HDS722516VLAT20 (160GB, Ultra ATA/100, 7200rpm, Buffer 2MB)の結果も載せておきます。

DevTest Benchmark Test
TEST HDS722516
VLAT80
HDS728080
PLAT20
HDS722516
VLAT20
Sequential Read/Start 512B 4520.9kB/s 6978.9kB/s 4942.5kB/s
16384B 60617.5kB/s 59536.1kB/s 61075.9kB/s
65536B 61022.7kB/s 59698.9kB/s 61108.6kB/s
Sequential Read/End 512B 4524.7kB/s 6966.8kB/s 4931.2kB/s
16384B 32808.9kB/s 32305.9kB/s 32915.4kB/s
65536B 32800.7kB/s 32656.5kB/s 32899.0kB/s
Sequential Read/Ave. 512B 4522.8kB/s 6972.9kB/s 4936.8kB/s
16384B 46713.2kB/s 45921.0kB/s 46995.6kB/s
65536B 46911.7kB/s 46177.7kB/s 47003.8kB/s
Random Read 512B 39.6kB/s 37.7kB/s 40.3kB/s
16384B 1244.6kB/s 1190.0kB/s 1254.3kB/s
65536B 4633.2kB/s 4423.6kB/s 4652.5kB/s
Sequential Write/Start 512B 2526.5kB/s 4606.5kB/s 3092.4kB/s
16384B 51338.7kB/s 59635.5kB/s 49233.9kB/s
65536B 58549.8kB/s 59760.1kB/s 48576.7kB/s
Sequential Write/End 512B 2510.7kB/s 4599.0kB/s 3097.6kB/s
16384B 31964.6kB/s 32796.3kB/s 30139.2kB/s
65536B 32001.2kB/s 32722.1kB/s 29687.8kB/s
Sequential Write/Ave. 512B 2518.6kB/s 4602.8kB/s 3095.0kB/s
16384B 41651.6kB/s 46215.9kB/s 39686.5kB/s
65536B 45275.5kB/s 46241.1kB/s 39132.2kB/s
Random Write 512B 80.5kB/s 64.5kB/s 87.6kB/s
16384B 2295.8kB/s 1652.5kB/s 2255.9kB/s
65536B 6840.9kB/s 4676.7kB/s 5908.7kB/s
Random Read/Write BENCHMARK
TEST HDS722516
VLAT80
HDS728080
PLAT20
HDS722516
VLAT20
50:50 Read Speed 1313.1kB/s 1065.8kB/s 1166.3kB/s
Write Speed 1380.7kB/s 1089.3kB/s 1125.8kB/s
Read Count 40.3io/s 32.3io/s 36.0io/s
Write Count 42.3io/s 33.3io/s 34.7io/s
90:10 Read Speed 2213.2kB/s 2083.6kB/s 2229.2kB/s
Write Speed 216.2kB/s 202.6kB/s 194.9kB/s
Read Count 68.3io/s 64.0io/s 69.0io/s
Write Count 6.0io/s 6.0io/s 5.0io/s
10:90 Read Speed 312.1kB/s 213.3kB/s 244.9kB/s
Write Speed 3185.0kB/s 2119.7kB/s 2374.5kB/s
Read Count 9.0io/s 6.0io/s 7.0io/s
Write Count 98.0io/s 65.3io/s 73.3io/s

 同じ2MBバッファモデルの7K250 HDS722516VLAT20と7K80 HDS728080PLAT20を比較すると、512バイト単位の小さな読み書きとシーケンシャル・ライトは7K80のほうが速いようですが、シーケンシャル・リードやランダムアクセスについては7K250のほうが速いようです。
 一般的な使用方法ならランダムアクセスとリードの速い7K250のほうが少し上のような気がします。

 最後に7K250 HDS722516VLAT80と7K80 HDS728080PLAT20の全領域リード/ライト速度を計ったグラフを載せておきます。


HDS722516VLAT80 READ/WRITE SPEED
HDS722516VLAT80 READ/WRITE SPEED


HDS728080PLAT20 READ/WRITE SPEED
HDS728080PLAT20 READ/WRITE SPEED


【参考資料】

日立グローバルストレージテクノロジーズ

http://www.hgst.com

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2004.12.06 テレビ録画パソコン再構築
 先月(関連記事)、Pentium 4 3.20EGHz と ASUS P4P800SE を買った最終目標であるテレビ録画パソコンを新調する時がやっとやってきました。

 マザーボードとCPUはASUS P4P800SEとそっくり置き換えて余ったMSI 845PE Max2-FIR、CPUはCeleron 2.80GHzを使い、後のパーツはこれまでのテレビ録画パソコンのものをそのまま使います。といっても、サウンドやNICはオンボードで積んであるので、引き継ぐのはビデオキャプチャカード/ハードディスク/CD-ROMドライブくらいです。

Owltech SS-250SVP
何故か2つもあったOwltech SS-250SVP

 ケースはそのまま使いますが電源はPentium 4対応のものに交換しました。しかし、余っていたのが400Wクラスの電源ばかりで、そんなでかいのはいらないので、他にもないかと探していたら、OwltechのMicroATX電源 SS-250SVPが何故か2台もありました。
 4年前に買ったi815ベアボーンキット(関連記事)MicroATXケースの電源を交換するために通信販売で1台購入したのは覚えていますが、2台目は何時買ったのかまったく記憶にありません。しかし、手元に2台あるということはどこかで買ったのは間違いありません(おそらく、秋葉原で買ったのが、記憶から飛んでいる)
 SS-250SVPはMicroATX電源ですが付属のブラッケトを取り付けることでATX電源としても使えます。
 アバウトに消費電力を積み上げると250Wあればなんとか足りそうだ、ということでこれでいくことにしました。
MOTHER BOARD MSI 845PE Max2-FIR (MS-6704)
CPU INTEL Celeron 2.8GHz
RAM DDR-SDRAM 512M
VIDEO Matrox G400 DualHead (AGP 32M)
TV TUNER/CAPTURE I・O DATA RX-MVP/RX ×3枚
HDD IDE 60G + 120G
DVD-ROM Panasonic SR-8587-B (ATAPI CD 48x, DVD 16x)
SOUND C-Media 8738 (ON BOARD)
NIC Intel 82540EM/82551/82562ET (ON BOARD)
OS Windows 2000 Professional

 それで組み立てたところ、問題なくちゃんと動きました。
 主なスペックと構成は右の表のような感じです。

 先日(関連記事)、試したRRDtoolによるS.M.A.R.T.情報の監視も入れてましたが、ハードディスクの温度が50℃とかなり高くなっています。よく見ると、CPUやケース内の温度も大変なことになっています。
 どうも、MicroATX電源の小さなファンでは排熱能力が不足しているようです。それで、ケース背面に8cmのファンを追加で取り付けました。これで、CPUやハードディスク温度も問題のないレベルまで下がってくれたようです。

 安定性はしばらく様子を見ないとわかりませんが、今のところ3番組の同時録画も問題なくこなしていますし、動画のエンコードも格段に速くなりました。

 以前のマシンはPCI スロットに最低限サウンドとLAN、必要に応じてSCSIか拡張ATA/RAIDカードを挿していましたが、今はほとんどオンボードで事足ります。うちのメイン デスクトップ マシン3台もAGPにビデオカードを挿しているだけで、PCIスロットは空いたままです。
 今回組み立てたマシンもPCIスロットを使ったのはビデオキャプチャカードだけです。ただし、このマザーボードはPCIは使わなくともブラケット(D-Bracket、S-Bracket、IEEE1394ブラケット)でスロットが3つ埋まってしまいます(関連記事)。必要がなければブラケットは外してもいいので、なんてことはありませんが。

【参考資料】

Owltech

http://www.owltech.co.jp/

MSI

http://www.msi.com.tw/

MSI (Japan)

http://www.msi-computer.co.jp/

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2004.12.05 smartmontools & RRDtool ハードディスク監視
 この前(BBS)、Linuxマシンのハードディスク・アクセス・ランプ(LED)が点灯したまま消えなくなりました。このときは単に再起動することで直ったのでまったく問題はなかったのですが、今後のことも考えてハードディスクの状態を監視することにしました。

 近頃のハードディスクは各種情報を監視・分析して故障発生を予測するS.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)という機能がついています。

 以前からsmartmontoolsに含まれるsmartdデーモンを使ってはいましたが、もうちょっと詳しく分析・表示したいということで、システム監視に利用されているRRDtoolと組み合わせてグラフとして表示するようにしてみました。
 RRDtoolはラウンドロビンという形式のデータベースに数値を蓄積し、データをグラフ化するソフトです。RRDtoolは非常に柔軟なツールですが、たくさんのパラメータがあり、しかもコマンドラインで指定します。このため、RRDtoolを直接使うというより、他のツールのバックエンドで使われることが多いようです。

 今回は、PHPをフロントエンドとして利用して、RRDtoolを制御することにしました。
 動作的にはsmartmontoolsに含まれるsmartctlコマンドでS.M.A.R.T.情報を取得して、そのデータをRRDtoolに渡してデータを蓄積します。後は必要なときにRRDtoolでグラフを画像ファイルとして生成して、Webブラウザで表示します。
 それで作ったのが下のようなグラフです。

S.M.A.R.T. GRAPH 1
S.M.A.R.T. GRAPH 2
 これは過去24時間の記録をグラフ化したものですが、データは1年分記録するように設定しており週/月/年単位でもグラフ化できます。
 ここには温度とエラー関係の2種類のグラフしか載せていませんが、実際には他のS.M.A.R.T.情報も記録してグラフ化しています。
 S.M.A.R.T.情報はいくつかのグループに分けてまとめてグラフ化していますか、必要なときには個別のパラメータも取り出せます。

 これで目的は達成できたので、ここで終わるはずだったのですが、今回使用したソフトウェア(PHP、RRDtool、smartmontools)はすべてWindows用が存在することに気がつきました。
 Windows用には簡単にインストールしてS.M.A.R.T.情報を表示・監視するツールはいくつかあるのですが、smartctlとRRDtoolでやったほうが柔軟性があって、自分の好きなようにできます。
 以前からPHPとsmartmontoolsはWindows環境にインストールして使っていたので、後はRRDtoolだけです。Windows用のRRDtoolもソースからコンパイルしましたが、Visual C/C++はあるので簡単でした。
 それで、LinuxでもWindowsでも同じようにS.M.A.R.T.の監視・表示ができるようになりました。

 Linuxではcronで定期的にデータ取得していますが、Windowsではタスクスケジューラを使っています。Windowsではコマンドライン用プログラムを実行すると、コマンドプロンプトが開くのが邪魔ですがショートカットを作っておけばプロンプトウィンドウを最小化した状態で実行できます。タスクスケジューラにショーカット(*.lnk)を参照して指定すると、勝手に中の実行ファイル(*.exe)を登録してしまいますが、手動でファイル名を*.lnkに変更すればショートカットを登録できます。少なくともWindows 2000/2003/XPではこれでうまくいっています。

2004.12.10 追記

 作成したPHPプログラムは掲示板(BBS)に置いておきます。

【参考資料】

○smartmontools

http://smartmontools.sourceforge.net/

○RRDtool

http://people.ee.ethz.ch/%7Eoetiker/webtools/rrdtool/

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